こんにちは!
『知っておきたい繊維の知識(素材編)』(ダイセン㈱)より
ご紹介していきたいと思います。
【リヨセル】
リヨセル・・・原料の木材パルプを有機系の溶媒に溶解し
湿式紡糸という方法によってつくる再生セルロース繊維
です。
同じく木材パルプからつくるレーヨンに比べて、引張強さが
大きく、特に湿潤による低下が少ないのが特長。
繊維軸方向には非常に強いが、一方で垂直方向の分子鎖の
絡み合いが乏しいので1本の繊維が縦に割れやすく、この
縦割れ現象をフィブリル化といいます。
特に湿潤状態ではフィブリル化が生じやすくなります。
フィブリル化すると白っぽく見えるのでこの欠点を補う
ために、染色前に揉んで意図的にフィブリル化させ、
発生するミクロな毛羽を酵素で溶解して除去することが
行われています。
これによって柔らかい風合いが得られることもリヨセルの
特徴でもあります。
ちなみに、「リヨセル」と「テンセル」は同じ繊維です。