こんにちは!
『知っておきたい繊維の知識(素材編)』(ダイセン㈱)より
ご紹介していきたいと思います。
【吸放湿性繊維】
吸湿とは気体の水分、すなわち水蒸気を吸収することであり、
吸放湿繊維とは環境の湿度によって吸湿料が大きく変化する
ように設計された繊維です。
肌に近い高湿度側では積極的に吸湿し、反対側の低湿度側では
放湿を促進して衣服内湿度の低減を図り、蒸れを防ぎます。
代表例として次のような繊維があります。
①ナイロン6繊維の内部に高吸湿性ポリマーを均一に混合した
もので、綿に近い吸湿性とナイロンの強度や耐摩耗性を
併せもったもの。
②芯が特殊吸湿ポリマーの網目構造を有し、鞘(さや)が
ナイロン6からなる芯鞘構造の繊維で芯部の網目に保水し
その保水力が適度にコントロールされている繊維。
③芯がポリエステルで鞘がエバール(親水性ポリマー)から
なる芯鞘構造の繊維で鞘部分の適度の吸湿性によって
吸放湿性を発揮する繊維。
蒸れを防ぐ繊維もそれぞれの構造によって種類があるんですね。