トヨタ自動車系の部品メーカーの豊田鉄工(愛知県豊田市)は
名古屋大学と植物由来の繊維を開発すつ共同研究を始めたとの
ニュースをみました。
サトウキビの仲間の「ソルガム」から車の樹脂製品に混ぜる
ガラス繊維に代わる「セルロースナノファイバーCNF」を
取り出す研究。
ソルガムはもともとネ科の穀物サトウキビの仲間で原産地は
アフリカ。
子実を穀物として、また粉末は小麦粉の代わりになり、さまざまな
食品に加工が可能で信州では昔から米の代用でお餅にして
食べられていました。グルテンフリーであり、GABAが豊富など
栄養価も高いため、スーパーフードとして健康や美容に関心の
ある方々から注目されています。
そのソルガムを品種改良し、CNFの抽出元としてソルガム由来の
繊維を車部品に混ぜる試みは珍しいとのこと。
ソルガムは生育期間が早く温帯でも育つ利点があるのだそう。
もともとソルガムは用途が幅広く搾汁した糖液を発酵させて
エタノールを生産したりそのまま燃やして化石燃料置き換えられる
バイオマス発電に利用したり、家畜の飼料にしてりもできます。
車部品の樹脂製品は燃費向上につながるため鉄やあるみ素材
からの置き換えが広がっていますが、その際、強度のため
ガラス繊維を混ぜるのが一般的。ガラス繊維はリサイクルの
ための粉砕時に強度が大幅に弱くなる弱みがある一方、CNFは
植物由来であることに加えガラス繊維よりも軽くて強度が
同等という利点もあるそう。
ソルガムからCNFを効率よく分離し、バイオエタノールを
電力会社に販売してソルガムの再購入資源にし、耕作放棄地を
利用でき、飼料として家畜の餌にでき、排泄物を次の栽培に向けた
肥料にする。などといった環境循環型の産業が出来そうですね。