「あたらないカキ」というのを聞いたことがありますか?
カキなどの二枚貝は海水を大量に吸引するため、海水中の
ノロウイルスが蓄積、濃縮され食中毒も主にノロウイルスに
よって起こっているとのこと。
オイスターバーを展開するゼネラル・オイスターはカキの
完全陸上養殖に成功したという記事をみました。
カキの安全性を確保する価値が大きいと考え、ここを突破
すれば新たなマーケットで付加価値が高いと思ったそう。
食中毒の原因となるノロウイルスは下水処理場で完全に処理
されずに海へ流れ出た後、カキが取り込んで人が食べるまで
感染力があり、カキに付着したウイルスの完全な除去は
難しいため、ウイルスがほぼ存在しない深層水の特性に
着目したのだそうです。
深層水にはウィルスを除去できる一方でカキの餌となる
植物プランクトンも存在しないという課題を大学との共同
研究で植物プランクトンを大量培養させる技術を考案し
陸上養殖を可能にしました。
世界温暖化でカキの生育に影響を与え、さらに水質が悪く
なっていくなか、陸上養殖で技術の発展に伴って世界の
カキ産業の代替になるだろうという見方をしています。
ノロウイルスを完全に除去できることで「天然以上の付加
価値」を提供する「ノロウイルスフリーのカキ」があたりまえ
の時代がくるのかもしれませんね。