こんにちは!
『知っておきたい繊維の知識(素材編)』(ダイセン㈱)より
ご紹介していきたいと思います。
【吸放湿性繊維】
吸水性とは液状の水を吸収する性質をいいます。
疎水性の合成繊維でも、繊維表面のみ親水化しておけば
毛細管現象によって繊維の中空部や繊維官の隙間に水を
吸い上げることができます。
主にポリエステルで作られ、汗などの吸い取られた水は
迅速に拡散し、衣服の広い面積から蒸発するので速乾性が
あり、周りから蒸発潜熱を奪って肌に清涼感を与えます
のでスポーツ衣料などに好適です。
綿やキュプラと複合して吸湿性を合わせ持つ布地として
用いられることが多いです。
ポリエステルフィラメントの代表例の構造は以下の通りです。
①中空で壁側には中空部へ通じる無数の穴のあるもの
②繊維表面に微細な溝を設けて吸水性をさらに高めたもの
③変形十字やY型の断面で吸水性と軽量性のあるもの
④異形断面繊維の表面に微細な溝を形成しかつねじれを
加えることによって吸水拡散性とドライ感をもたせたもの
⑤UFO型断面で表面積は通常の繊維より20%広く、
汗の放出速度は綿の5倍に達する吸水性繊維