脇本康裕の気になるコラム

2023年06月29日 ガウンの不織布を型紙に

「不織布」は文字通りに繊維を織らずに加工したシート状の
布のことです。

新型コロナの影響でマスク用で注目を浴びましたが、医療用
ガウンなどの感染防止用としても活躍しています。

不織布は低コストで大量生産が可能なため、さまざまな産業に
用途があります。

自動車用では電池のセパレーター、吸音材、エアフィルター
などに。
生活関連資材としても、インテリアや換気扇フィルター、
紙おむつなど活躍の場が多いです。

さて、この不織布ですが新型コロナの感染拡大が落ち着き、
大量生産されてきた防護服用の不織布が余りはじめている
ことから、生地販売を手掛けるスタートアップの会社が
縫製工場からこの在庫を購入し、ECサイトで裁断に使う
型紙として販売を始めたというニュースをみました。

厚生労働省によると、不織布製のアイソレーションガウンが
2020年に少なくとも8900万着国内生産されましたが、
22年からは元請から生地を提供された縫製工場が多くの
在庫を抱えるようになったのだそうです。

アパレル業界では余剰になった生地は廃棄されることが
多いですが、費用もかかり、環境にも負担がかかるので
廃棄されずに再利用につなげたいとECサイトで販売に
つなげたのだそうです。

不織布製の型紙は、通常使われる紙に比べて強度が
高く繰り返し使えることから需要があるといいます。

このように需要と供給が結びつくことができたのも、
やはり情報に価値を見いだすことができたからでは
ないでしょうか~。

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